被災ママ。子連れボランティア、はじめました。

乳幼児を抱えて被災。2015年〜2016年まで水害発生から子育てしやすい街づくりを目指して、母目線での活動をしていました。その後ブログは更新せずに個人的な活動は継続。 この度2018年10月〜水害をきっかけに学んだことを綴っていこうとブログの封印を解きました。

被災ママ。子連れボランティア、はじめる。

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長女出産後に専業主婦になり早5年、2015年9月に私たちが住む茨城県常総市は豪雨による水害に見舞われました。困っている人たちがたくさんいるのに、子供がいるから何も出来ないことがもどかしく(何も出来ないと言っても、災害時に子供を守り、安心させ、一緒にいることは立派な「やること」です)、子供がいても出来ること"SNSでの水害に関する情報発信"を始めました(Facebookグループ「常総市の被災ママと子供たちを応援したい」)。

それから数日後に、子供服やおもちゃなどを寄付できるというSさんとFacebookを通して出会ったことがきっかけで、友達のRちゃんと3人で独自に物資を集め、被災者(主に乳幼児のいる家庭や高齢者)に提供するという活動を始めました。これなら1歳3ヶ月の末っ子をおんぶしながら支援活動が出来る!彼女は水害後に歩き出したので、まだおんぶしていても喜んでいる時期でした。 f:id:mamatokodomo:20160329020513j:plain

学生時代の友人Eさんが共通の友人に連絡してくれ、過去に2年連続で水害被害に見舞われた京都府福知山市に住む友人含め、たくさんの友人が子供服や絵本などを送ってくれました。また、Facebookを介して出会った様々な人から日用品から生活家電や家具まで様々な物を提供頂きました。中には、事務所で使用していて状態は良いがもう使っていないからとテーブルや椅子などを個人でアルミ箱付トラックをレンタルして届けてくれた会社経営者や母国に帰国するから家の中の物を全部あげると、とっても素敵な家具などを寄付してくれた外国人がいました。

はじめは衣類やおもちゃ、布団や食器など、生活用品が中心でしたが、発災から数ヶ月後を見越して家具や家電を中心に寄付してくれる人を探し始めたのでした。大型の寄付品は保管場所が必要です。これも被災地から外れた常総市内の倉庫を、地元の不動産会社が無償で貸してくれたので出来たことです。

Sさんの知人・Facebookで知り合ったVさんから無料のフリーマーケットを開ける空き地や公民館を探して欲しいと依頼を受けたことがきっかけで、Vさんと一緒に無料フリーマーケットを数回開催しました。開催の度に運搬部隊として大活躍してくれたのがI夫妻です。また、倉庫に保管していた物資の仕分けや片付けに協力してくれたYちゃんは、一緒に活動するようになって「被災してから、今が一番楽しい。」と言って笑ってくれました。 f:id:mamatokodomo:20160329012336j:plain

そして災害支援について無知だった私は知りたいことが山盛りでした。そこに知識や知恵を貸してくれたのが、災害支援ボランティアのCさんとMさんです。

いつも子供たちが遊んでいる公園や広場、街全体が汚泥や災害ごみで埋め尽くされ、大人は自宅の片付けなどで忙しく、子供を肉体的にも精神的にも守らねばならぬママたちにも(もちろんパパたちもですが)疲労やストレスが溜まってきた災害から9日後、バルーンクラウンのGさんがバルーンアーティストHさんを連れて遊びに来てくれました。

このときをきっかけに"ママや子供たちが笑顔で息抜きできるように"、"常総にはブラジル人コミュニティがあるのにあまり日本人との交流がないこと"、"近所付き合いの機会が薄れている"という現実を少しでも緩和したいという思いが強まりました。そして、ここまでに紹介した仲間たちと共に、「ちょっと一息入れませんか?」とその場で食べておしゃべりできる形式の炊き出し会(ブラジル人有志、市外県外のボランティア有志、ボランティア団体などの協力により実現)+クラウン、ジャグラー、サンバチームの方、教会の若者たち、市内の県立高校のボランティア部などの協力で子供たちを思いっきり遊ばせる会を開催しました。

そのときの仲間と作った団体を後に、常総市地域交流グループ「ココイク」と名付けました。 f:id:mamatokodomo:20160329012800j:plain

ココイクの由来は、

ココ行く! (小さな子供も発音しやすい) ココで生きてイク! ココで育児をしてイク! ココで食イク! ココロいくまでやる!

です。

ココイクのFacebookページもあります。活動に賛同や応援してくださる方の「いいね!」が励みになります。ありがとうございます!

さらに、印刷物を用意したいとき、専門家の意見を聞きたいとき、機材を借りたいとき、イベントを開催したいときなど、活動をサポートしてくれているのが、NPOコモンズが水害直後に立ち上げたたすけあいセンター「Juntos」です。Juntosには多方面の専門家や活動家、災害支援団体の方が入られていて情報が集約されています。

物資ボランティアを通して知り合った、被災者支援(常総では主に高齢者を中心に支援)をされているピノキオクラフトクラブとも連携をとり、代表の松村さんを介して被災したおじいちゃん・おばあちゃんに生活家電などを提供してきました。 f:id:mamatokodomo:20160329014027j:plain

他にもたくさんの方や団体の協力をいただきながら、ココイクとして、個人として、活動を続けています。また、ボランティア活動を続けられるのは仲間の力はもちろんのこと、家族の協力があるからです。特に、水害直後から数ヶ月休みなしでの自宅や友人宅などの片付け、仕事、そして半年が経ち自宅に戻れてからの生活を支えてくれる夫や「ママは天才だよ!」「いってらっしゃ〜い」と応援してくれる子供たちに感謝でいっぱいです。

*「関東・東北豪雨」からの半年を振り返り、この記事を書きました。

追記: 全国のみなさんからの応援に感謝している常総市のみなさんが、熊本地震被災地に支援物資を送ろうと考えた時に読んでもらいたいなと思って、下の記事を書きました。私の想像を遥かに超え、閲覧数10万以上、シェア数3.7万となりました。たくさんの方が参考になったと言っていただけたようです。被災地の負担が、少しでも軽減されることを祈ります。

hisaimama.hatenablog.com