災害ボランティアのつもりが社会問題と対面することに☆「ごみ」が教えてくれたこと(仮)
GW初日。
まあ、そんなの関係ないけれど。
だって母だもの。(相田みつをさん風に読んでね)
母業は年中無休。昇給も昇格もないどころか、給料なんてありません。ましてや、専業主婦なんて「いいね、明日も休みで♡」と言われたり。。。
まあ、そんなグチは置いといて、今日は母業について書きたいわけではないのです。
夫くんとのスケジュール調整の結果、13:00まで私は自由時間になったので、子連れでは不可能なボランティア活動に出かけることにしました。
(いつもの子連れボランティア活動については、「被災ママ。子連れボランティア、はじめる。」を読んでください。)
作業内容: ごみの片付け。
行き先: 水害被災地・茨城県常総市で一人暮らしをする認知症のおじいちゃんのお宅。
被災状況: 床下浸水
おじいちゃんは、一人で買い物に出かけるそうです。ただ、買ってきたことを忘れてしまうので、また同じものを買ってきます。
<キッチンBEFORE>
開けたことを忘れるのか、使った形跡のある醤油のボトルが何本も並んでいます。
冷蔵庫にしまったことを忘れるのか、食品がギューギューに詰め込まれ、入らなくなったからなのか、床にもたくさんの食品食材(生鮮食品も)が置かれています。
カップ麺の空き容器や大量のわさび、封の開けられたウェットティッシュ、古新聞、容器に入ったまま割れているたまご、なぜか日付入りのペットボトルに入った水、、、挙げはじめたらキリがないくらい、物・物・物で溢れる部屋。
その部屋に長座布団を敷き、座布団を枕にして寝ていたそうです。でも、押し入れには布団がしまったまま、あるんです。
<居間/寝室BEFORE>
認知症を発症する前は「記録すること」が好きだったのか、仕事だったのか、日記、収支の記録、関東1都6県分の天気などを記したノートがたくさんありました。とてもきれいな字で。
おじいちゃんと、水害を機に出会った災害支援ボランティア団体(ピノキオクラフトクラブ: 子供たちのボランティア集団)の代表が付き添い、数日前におじいちゃんの必要な物はすべて新しい住まい(どこかは聞きませんでした)に引っ越しをされたそうです。
この家の中にある物はすべて、おじいちゃんにはもう忘れられてしまったのでしょう。
ごみを分別しては袋に詰める。この作業を繰り返すうちに、老々介護や独居老人の方たちの暮らしや苦悩を想像するようになりました。
<金属ごみ>
普段は子連れ可能なボランティア活動が主なので、被災されたお宅に片付けに入ることはありません。肉体労働が得意でも、特殊技能があるわけでもない、ただの専業主婦ですからね。自由時間ができたときは、主に古民家再生「ピノキオハウスプロジェクト」(ピノキオハウス: 赤ちゃん、子連れ、障がいのある方、高齢者など、誰もが集まれる活動拠点のような施設)に参加することが多いです。
ですから、高齢者のみの世帯や独居老人の方たちに関わることがありません。それでも、「明日は我が身」のごとく、私の両親も高齢ですし、私もいずれは高齢者。被災して、まずは自助、そして共助が大切だと身をもって体験したこともあり、高齢者の暮らしに関する問題も、自助で解決できないものは共助が必要になることを学ばせていただきました。
作業内容: 「ごみ」の片付け。
簡単には片付けられない問題を、「おじいちゃんの生きてきた証」を分別しながら、社会問題・福祉について考える半日となりました。
☆☆☆☆☆☆☆ <午前中にまとめた「ごみ」>
<キッチンAFTER>
<居間/寝室AFTER>
午前中にここまできれいになりました。午前で帰る予定だったからお昼ごはんを持って行かなかった私に、"生活に必要な物は全部車に積んである"という人が、カレーをご馳走してくれました。体を使った後のご馳走ごはんは、格別に美味しかったです!
いろんな人に出会える機会がたくさんあり、活動や食事を共にし、同じ目的に向かう。ボランティア活動は面白い!